連合は、4月4日、春闘賃上げ回答の第3回集計の結果を公表しました。賃上げを要求した4842組合の5割強に当たる2620組合(約237万人)の、定期昇給相当分を含めた回答平均(加重平均)は、1万6037円(5.24%、前年同期比4923円、1.54ポイント増)で、初回、第2回の上げ幅をほぼ維持しています。
300人未満の中小労組1600組合の回答平均は1万2097円(4.69%)。2回、3回と集計を重ねるごとに、額、率ともに上昇しているのが今年の特徴です。
連合傘下の金属共闘連絡会議では、要求組合の半数強が妥結。金子晃浩副会長(自動車総連会長)は、9割弱がベアなど賃金改善分を獲得し、その平均は約9千円(約3.5%)、300人未満の中小は8千円強だと報告し、「この流れが続くよう支援していく」と述べました。
化学・食品・製造等共闘連絡会議では、堀谷俊志副会長(JEC連合会長)が約450組合の妥結状況を報告。多くの組合で満額か、それに近い回答を得ているとし、「社会的な要請、物価対応、人材確保、前年を上回る賃上げということに理解を示す企業が多い」と感触を語りました。
交通・運輸共闘連絡会議の成田幸隆副会長(運輸労連委員長)は旅行需要の回復により、鉄道、民鉄、航空、ホテルで1万円を上回る回答が出され、海運の先行組合で要求通りの回答が示されていると説明しました。
労働時間の上限規制の適用開始を受け、人材不足に拍車がかかるとみられるトラックドライバーの賃上げについて、「燃料代の高止まり、物価高による荷物量の減少、適正運賃収受はまだこれから、という厳しい状況だが、27年ぶりに前年を上回り4千円台となった23春闘をさらに上回る妥結額(加重平均で8452円)となっている」と報告がありました。特に中小の健闘が顕著で、大手の平均より上回っていると述べ、人手不足に苦しむ当該企業労使の危機感を説明しました。
闘争体制で闘わない労働組合は、会社のいいなり回答で解決せざるを得ません。不誠実な会社回答に対しては、組合員・家族の苦しい生活実態を真剣に訴えていきましょう。
そして、全国一般福岡地方本部の各分会は、地本闘争司令(組合旗掲揚、時間外拒否、ストライキ、決起集会)に基づく闘争体制を背景に、要求額の引き出しに全力を上げましょう。
闘っても会社回答は変わらないだろう、と諦めるのではなく、組織拡大をはじめ、要求事項の前進に向け、精一杯2024春闘を取り組みましょう。
『人生で失敗した人の多くは、自分がいかに成功に近づいているか気が付かずに諦めた人たちだ」(トーマス・エジソン)
『それはできる、やると決めよ。その後で、やる方法を見つけるのだ」(エイブラハム・リンカーン)
『後悔しない人生とは挑戦し続けた人生であり、闘わないものに決して勝利はおとずれない』